「白石、あんたは試合前にやめてよねもう。」
「はぁーい、すみません。」
鈴木キャプテンに注意され未茉は舌出して謝ると、
「自業自得よ。あんたが試合前に星河さんといちゃつくなんて舐めた行動取るからよ。」
前原は睨みながら言うと矢野を始め、二年達も頷いた。
「それはそうだけど…」
相変わらず派閥を否めない二年に鈴木も困った顔をするところへ、
「白石、一応怨念を払う為、お祓いしとく。」
キタローがやってきて結界のようなものを結び何やら唱え始めた。
「こっ・・こわっ!!!」
「明徳のマネージャーはなんだかオカルト的ね・・」
ギャラリー席からは王子女子のキャプテンがその様子に苦笑いを浮かべると、
「噂に聞くと未茉を神のように慕うマネージャーみたいですよ。」
話を聞いていた莉穂が先輩達にそう答えた。
「かっ・・変わった人に慕われてんのね白石って・・・。」
「しかし、榎本の相変わらずね。」
「あんなワンマンチームと当たりたくないからやっぱり明徳に突破してもらわないと。」
男三人の隣では私立の品の良さを漂わせる王子女子達がコートを見ながら呆れてると、
「コラ。」
健が怒った顔で注意すると女子達は焦り口を閉ざした。
「すみません……!」
注意されるとみんなは赤面しながら焦って前言撤回する。



