「なんだ。一年にスーパールーキーが入ったと聞いたが大したことことなさそうだな。」
その様子を見てた品川女子の監督や選手達は未茉を見て安心するように言った。

「でもどっかで見たことあるような気がしないでもないが、とにかく驚異はセンターの鈴木とガードの前原だ。いいかしっかりマークしろよ!!」
「「はいっ!」」
品川女子のベンチからは気合いが入った声が聞こえてきた。

ピーーッ!!

第2Qが終わり、明徳38対20品川のスコアになり、後半は前原以外三年メンバーを入れ替えた。

前半は前原を機転に流れるように点が取れていきベンチに戻ってきた。

(二年チームは息ピッタリだった。このまま二年チームで勝負させても勝てるだろうが、白石の調子が気になる。)
緊張ならば慣らしておく必要があると思った野村監督は立ち上がり、

「よしっ、勝ちきってこい!!」
ポンッと二年とレギュラー組を入れ替えてキャプテン達の肩を叩き、最後に白石の肩を叩くと、

「あんた行けるの?」

水筒を飲みながら座る前原は、未茉を見上げながら冷たく言い放ち、
「自信ないんなら私達が代わりに出てあげるよ?」
クスクスと二年達が嘲笑った。

「行けるに決まってんだろーがっ!!!」

二年全員が同じような目で見てきたが威勢よく噛みつき未茉はコートに向かい走っていった。