「白石、白石!!写真写真!!」
新米斎藤が記者達を引っ提げて駆け寄り
「あ?」
振り返る未茉に睨まれるのと同時にカメラのフラッシュが向けられる。
「ええっ!!白石とBIG3は僕の自慢の教え子で、担任を受け持った時から人とは違う何かを感じていて、まさか新人王候補に育つまでになるとは私もびっくりでぇ。はぁいっ!」
「バスケのバの字も知らない奴が偉そうなこと言ってんなよなっ!!」
一気にティーチャーとしての自分の株と知名度が上がると思うと、興奮して震える新米斎藤に未茉は突っ込むも、
「これで明日の婚活パーティーで大モテ間違いない!」
ニヤリと頷く。
「おい…白石。」
周囲の期待が膨らむ中、キタローは未茉を呼んだ。
「ん?」
いつもと変わらない様子で顔を見上げるが、
「体調…大丈夫か?」
「へっ!?体調?!」
突拍子もない質問に未茉は目を丸くして聞き返し、
「緊張してる…とか?」
「全然…。体調も大丈夫だぜ?」
「そうか。」
「うん??」
(無理してる様子もなさそうだが…。)
いつものように虹色のキラキラしたオーラではなく、元気のないオーラに感じたキタローは心配になった。



