「薬の飲み過ぎね。」
保健の先生は呆れながら言った。
「多分お腹も冷えて調子悪い時にさらに一日二錠の痛み止めを六錠も飲んで体が負けちゃったんじゃない?全く。薬は飲めばいいってもんじゃないわよー。」
「だって全然効かねぇんだもん!!」
再びベッドで横になる未茉はそう苛立ち訴えた。
「6錠・・・。」
さすがの翔真もそれには呆れ返り、
「北がいれば、絶対そんなに飲ませなかったろうな…」
キタローの不在は、あのマネジメント力を思い知らされる。
「ご迷惑をおかけした…」
「お、珍しく素直。ちょっと敬語変だけど。」
かたじけない、と肩身狭そうに未茉は反省してる様子だ。
「白石さん親御さんに連絡しといたから、もう迎えにくるはずだから一応病院行きなさい。貧血もおこしてるし。」
「えぇーっ!部活……!」
飛び上がって不服を露にしたが、
「バカ言ってないでちゃんと治せ。」
コンッ!と本日二度目のおでこノックされ翔真は立ち上がり、
「じゃ、俺荷物取ってくるから。」
「いいよ。自分で行ける!」
「いいって。頼むからこれ以上心配させないで。」
目を閉じて珍しくいつも穏やかな翔真が少しだけ怒った顔で言った。
「悪かったよ…迷惑ばかりかけて。」
「迷惑とかじゃなくて。」
(この間もそうだった。コインランドリーで。
たまに翔真はあたしに‘違う’って強くブレーキをかけて遮断するんだよな。優しい奴の顔色が曇ると怖いぜ。)
「…ごめん。」
「怒ってないよ。」
カーテンにかけてた手を止め少しふて腐れる未茉を見てため息ついた。



