「ノムさんの野郎……覚えてろよ……」
朝練とは思えないスパルタ集中攻撃をくらい教室までの道を野村への恨み辛みを呟きながらふらふらになって歩く未茉に
「おはよう…白石さん大丈夫?」
「あ、椎名さんおはよ…」
壁伝いに廊下を歩く未茉は、楽器を持ちながら歩く椎名にとっては邪魔であったのだろう。顔に邪魔だと書いてある。
「ごめん。あ、吹奏楽部も朝練なの?」
「うん。野球部の応援だからね。」
「へぇー持つよ。」
「大丈夫。てかなんか男みたいだね。相変わらず。」
「いや、今だけはマジ女。一ヶ月に一度の女。」
「あー。アレ?白石さんにもあるんだ?」
「あるに決まってんだろ・・・。てか、基本不順つーの?来るのも中3で人より遅かったし、毎月来たり来なかったりだし。」
「へー中3って遅いね。」
「きたらマジ腹は痛いし死にそうだし。ナプキンは熱いしベタつくを通り越してるし。」
「バスケなんかよくできるね。」
「痛み止め飲んでるけど切れるとこうなる。部活前にまた飲む。」
「でも次体育だよ。しかも二時間。」
「えーーっ。」
サボるかなぁ……と思ったが今日は学年でサッカーの試合なのだ。
球技と走ることは大好きな未茉にとっては勝負となると譲れない。
「てか白石さんいなきゃうちのクラスの女子みんなやる気ないんだから、負けるからね。」
「でた。そーいうのうぜぇっ!!」
椎名さんとは別に仲良くつるんでるわけでもないが、あれからクラスの中でも唯一本音で言いたいこと言えるようになった。
気を使わないでいいや。という気持ちで話したら向こうもそういう返しをしてくれるから前よりずっと楽な関係になったのだ。



