「女の子なんだから朝起きたらちゃんとしろって。ご飯食べてるのに‘動くなっ!’って勝手にやられた。昔から匠兄は人の髪やるんだよね。お前はだらしないって。」
「うん。ちょっと待って」
「なに」
「あのかきあげヘアの人泊まったの?」
「かきあげヘアぁ!?ぷっあははっ!」
「まさか…未茉ちゃんの部屋で寝たとかないよね!?」
「さぁ。どこで寝たんだかは分かんないけど朝起きたらリビングでいつものように朝御飯食べてたよ。」
「……ふーん。」
(いつものように…)
翔真は一瞬にして面白くない顔して未茉の結んでた髪のゴムを取った。
「ぅあっ!何すんだよっ!」
「ごめん。汗で手が滑っちゃったな。あ、こっちもだ。」
ニコッと笑いながら結んでいた二つの髪ゴムをとって舌を出す。
「もーっ!馬鹿翔真っ!!髪余計ぐちゃぐちゃになるじゃんっ!!!返せ」
「やだー。」
べーっと舌出して逃げる翔真は髪ゴムを人差し指で回しながら、追いかけてくる未茉に届かないように高く手をあげる。
「おいっ翔真ってばっ!!ばか!!」
ジャンプして追いかけ回る仲のいい二人の姿を見せられて、キタローは悔しそうに涙で頬を濡らす。
(早起きは三問の損だ・・・)



