「なんか女っぽくなったな未茉。」
匠と一緒に食べた夕食後、未茉の部屋にホットミルクを持ってきてくれた匠はベッドに腰かけて離れてた妹の成長を見るように言うが、
「えー……」
「何その嫌な顔。嬉しくないんだ?」
微妙な乙女心なんだな、と笑った。
「だってさー。」
「てっきりいい恋してんのかと思った。」
「恋ぃ!?」
「うん。」
「興味ねぇよ。そんなもん。なんかみんな恋とか好きとか嫌いとかよー、高校に入ったら急にさー」
ベッドにごろんと寝っ転がりながらめんどくさそうに膨れっ面をした。
「ははっ、こんな可愛いバスケのエースだから入学した途端彼氏が出来てバスケが疎かになってないかは心配してた。」
「なわけないじゃん!バスケできるなら一生彼氏なんかいらないし!!」
「それはどうかと思うが・・
その恵まれた才能は埋もれさせちゃ駄目だからな。てっきり王子に来るかと思ってたのにな。それか大成か。明徳じゃお前の才能を周りが引き出すことできないだろ。」
「そもそも王子は高校は寮入らなきゃ遠くて無理だしよ、っつーか試験落ちたし!!」
「お前は誰もが認める全国トッププレーヤーだ。トップレベルの高校に行って挑戦してトップにならないでどうするんだ。お前程の実力者が明徳に行くなんて理解に苦しむよ。」
「……」
「未茉、いいか?バスケはチーム力だ。一人天才がいたところで、凡人が四人じゃ全国には行けない。五人全員が天才になった時に全国一位に輝ける。」
「……」
「お前一人が天才だからと言って優勝できる程、全国は甘くないんだ。俺は持って生まれた才能を死んでった奴を死ぬ程見てきたから分かる。お前には絶対にそうなってほしくない。」



