「で、こっちのでっかい野獣みたいなのは?まさか莉穂さんの彼氏?」
全体的に顔も濃く毛深そうな駿を瑞希が睨みながら訪ねると、
「イラッ・・」←駿
「付き合いたいんだけど、王子高はレギュラー組に選ばれるまで男女交際禁止なの。髪も伸ばせないしね。」


「「えーーっ莉穂さん趣味わりぃー」」
声を揃えた弟達の大ブーイングに二階堂は再び睨みだす。


・・・・。



「なんだよ。駿お前、レギュラー取れないのかよ。っとにだらしねぇな!」

呆れたように未茉が二階堂を睨み、背中を叩くと

「こっちは名門なんだぜ?全国から今年何十人のスター選手入ってきたと思ってんだよ!!でっけぇのもゴロゴロいるし!!」

「言い訳だろ。バスケで好きな女くらい幸せにできねぇんじゃ莉穂の彼氏として認めねーからな。」


「「カッコいい…」」
そこで思わずきゅんっとするのは、なぜか翔真と莉穂。



「まぁまぁ、莉穂ちゃん。選手はたくさんいるからぁ、他を見てみるいい機会かもよぉ?♡」

「おっ・おばさん・・どういう意味っすかそれ・・」
ほんとにこの親子は・・・と顔をひきつらせる。

「あらぁだってぇ、莉穂ちゃんと二階堂君じゃまるで本当の美女と野獣みたいじゃなぁ~~い。」

「・・・。」