大成オフェンスになると、田島はドリブルで未茉を交わし、そのままゴール下のマイクに高いパスを通し、翔真が体を寄せているのにも関わらず、

「ゲッ！！」
ーーダンッ！マイクはここぞとばかりに思いっきりダンクを決めた。
「「さすがっ！マイクさん！！」」
ウワッ……！！と大成の部員達が拍手と歓声をあげた。


「おしっ！！じゃこっちも見せつけてやるよーー翔真ッ！！！」


あっさりとやられた反撃に出ようと未茉からパスを貰うように近づくような動きを見せた瞬間、翔真はマイクを振り、すでにゴール下へ走り出していた。

「マイクっ！カットして！！」
田島の声に反応し、マイクは未茉のボールカットしよともするも、一回バウンドさせて大きくリング上まで大きくボールを投げ、

「「何っ！？」」

ーーパシッ！！とリングのすぐ横までジャンプをして受け取り、そのまま片手で翔真は力一杯押し込む。

「アッ……アリウーヴ！！」
「嘘だろっ！？」
「なっ……なんてジャンプ力なんだ翔真の奴！！！」

マイクも田島も部員達も二人のプレーにあっけに取られていた。


「あの二人……息ぴったりや……」
阿吽の呼吸のような二人に見ていた静香もため息が出た。
(なんで翔真は、未茉のプレー　があんな読めるんや…。アイコンタクトなしでも手に取るように動いてるやん……。)


「大丈夫、落ちついていきましょう。」
「マイク、あんたがね。」
「・・・」
田島を励ますつもりが逆に冷たく言い放たれたマイクは苦笑いを浮かべた。
(あっちは心通い合えて息ぴったりなのに、こっちは・・)