「ん~色々話ながらバスケやってたらもう八時で、気づいたら超お腹空いて、もう一歩も歩けなくなってて、早乙女が家近いから御飯食べてきなよってなって。」

唖然とする結城は一応聞いておく、と言って確かめる。
「早乙女の家は実家か?」

「当たり前だろ。母ちゃんがめっちゃいい人でさぁー!!」


‘まぁまぁ、あなたが噂の白石未茉ちゃん?
蓮がいつもあなたのこと本当に憧れてていやぁーよかったじゃない蓮!!’

‘ごめんね、母さんがうるさくて’
‘えー全然っ!うちのママの方がその100倍はうるさいよ!’
‘想像つくよ。’


「早乙女も面白くてイー奴だし、早乙女ママがハンバーグ山程作ってくれてさ、平らげてたらもう終電なかったからチャリ借りて帰ろうと思って、道が分からないだろうから早乙女が大通りまで送るってなって、公園の前また通ったら、バスケしたくなっちゃってさ。」

「「・・・・」」

「1on1してたらよー、早乙女のディフェンスがマジやばすぎて、ムカムカしちまってよ!二人でとことんやってたらもう夜中の一時で。」

「一時!!?」

「おう、早乙女がいつかあたしと1on1やるのが夢だって言ってくれるからさ嬉しくて夢中でよ。気づいたら汗だくだしこれから帰るのは危ないからって早乙女の家に再び帰って泊まったんだよ。いやー帰ってからも話し込んじゃって寝たの3時とか。着替え借りて直接ガッコ来た。」

‘ふぁぁっ’と思い出したらまた眠くなっちゃってあくびをし始めた。

「まさかとは思うがお前早乙女の部屋で寝たのか・・・」
翔真が一番聞きたかったことを結城がすぐさま聞いてくれた。

「早乙女ママのふかふかのベッドで一緒に寝たぜ!」
翔真は未茉の荷物と自分の荷物をまとめ始め、時計を見上げ、

「よし部活はサボれないから今行くしかないな。」
「何してんだよ翔真っ」と言う間も与えずに未茉の手を引っ張って教室を出てく。

「どこ行くんだよ!!翔真っ!!」
立ち上がった結城が聞くと、

「大成っ!」
「えぇっ!?」

行き先を告げられた未茉も大声をあげた。