「おーし、席に着け~。ホームルーム始めッぞ。」

担任・斎藤が教室に入ってきても、未茉と結城の火花を散らすは睨み合いは終わらず、‘ふんっ!!!’と鼻息を荒くしてそっぽ向きながら席に着く。


「ぷっ…」
笑っちゃいけないのに、面白すぎてクックックッ……と笑いこらえてるまるで他人事のような翔真に

「「何笑ってんだよ!!テメーはっ!!」」

結城と未茉が同時に立ち上がり、能天気な翔真に怒鳴り付けるから、

「だめ、腹痛い…!あははっ。」

我慢できずに今度はお腹を抱えてゲラゲラと笑いだす。

「笑ってんじゃねーよ!!」
「そーだ!!ばか翔真!!」
二人で翔真の机を叩きながら言うと、笑いをこらえて二人を見上げながら、

「仲良しじゃん。」

「「ーーー!!」」
はた。と思わず怒鳴るのをやめ互いに顔を赤らめた。


「そ・お・だ・な~~~っ!とぉ~~~ても仲良しな三人。いつまでもベラベラしゃっべってんじゃねぇぞ!!!」

バコバコバコッ!!と斎藤からの一撃が三人の頭に食らわされたあげくに

「お前ら三人放課後居残り掃除な。」
「「えーーっ!?」」
「ふざけんなよ!!この新米野郎!!」
「誰が新米じゃボケっ!!それ以上反抗すると廊下掃除も追加だぞ!!」

教壇に戻っていくと、ギラリ…と大きな片目で斎藤を睨む陰気漂うキタローの姿に、

「うっ・・・・。あ、うん。教室だけなっ。うん。教室だけ…おっお願いしまぁーす。」
上ずった声で冷や汗を拭き、慌てて優しく言い直す。
(危ない危ない。来週はナースとの合コンがあるからなぁ~)
呪われちゃまずいと咳払いをする。