リュックの中身がほぼお菓子とお弁当の未茉は大きくジャンプしてバスから降り立った。

「いい風ーっ!!気持ちいいっ!!!」

今日は私服でオッケーなのでスニーカーにTシャツ、デニムのショーパンにキャップをかぶった未茉を見て、

「色気ねーな。」結城が呆れると
「あ?なんで山登りに色気を求めんだよ。」
「お前だけだぞ。頂上まで行く気なの」
「えっ?!なんで頂上まで行ってみんなで弁当食べようよ!!ねっ?!キタローは行くよなっ!?」

隣にいたキタローは未茉に相づち求められると、「行くっ」と即答で大きく頷くと、
「愛強すぎだろ・・・」
三上に苦笑いを浮かべられる。


「おはよ。楽しみだね。」

椎名達がバスから降りるとフワッとパンツスカートが風に揺れる。
結城が色気ないと言うように周りを見ると、女子達はみんな可愛いらしい服装だった。

「椎名さん達みんな可愛いね。お人形さんみたい。」
「えっやだぁ!白石さんってば!!」
「可愛いよ!ね?キタロー?」

またも相づち求められるがキタローは彼女達を見つめ、
「全然。全く。これぽっちも。」
首を横に振り、強めの全否定をする。

(き・・キタローの野郎・・!)と女子達はキレていた。