「ほら…席につけー…」

チャイムと共に、どよぉ~んとした暗い表情で教室に入ってくる新米斎藤に、
「おいおい、大成の監督に振られたからっていつまで暗い顔してんだよ!」
キタローから聞いていた未茉が突っ込むと、

「うっ・・・だって意外とハードなバスケ部の練習に俺、合コンも婚カツパーティーも行く時間もないし、顧問なんか持たなきゃよかったよぉ」
うっうっうう…と教壇にうつ伏せになり泣き出す斎藤に、

「アイツ、教師失格だな・・・。」
呆れた視線を生徒達に送られる。


「来週の遠足だ。男女4人ずつグループ作って班長決めてくれぇ………。」
無気力の担任の呼び掛けに、プリントを配り終えると後は自由にやれ~と呼び掛けた。

「やったぁー!!!遠足超ー楽しみ!おやつオッケーだってさっ!!」

未茉が後ろを向きながら机の上に座り、BIG3に言うと、

「げー山登りかよ…俺バックレようかな…」
「はぁ?だめっ!結城来ないとつまんねーだろっ」
「来週試合だからハードだっつーのに山登りしてたら部活いけねぇーよ。」

「だっらしねぇーなっ!なぁ翔真?」
「zzZ…」
後ろを振り向くとスヤスヤと寝ていた・・・。

「っとに!!やる気ないなぁ・・・もーあっ!!そうだ!!お前らBIG3はあたしと一緒の班だからなっ!!」
ふと大事な任務を思い出したのであった。

「あ?なんで勝手に決めんだ。」
突然仕切り始める未茉に結城は眉間にシワ寄せるも、「まぁいいじゃん。」と三上が言った。