「おーはよ!あっ!!キタロー!!やっぱりいたっ!!」
次の日、いつものように朝練を欠かさない未茉が体育館のドアを元気よく空けると、キタローはもう待機していてくれた。

「昨日からマネージャー業で疲れてんのに、朝から付き合ってくれてありがとな?」
「全然。朝の座禅があるから4時には起きてる。」
「座禅!!?すげぇ!!でもいつもあたしのためにサンキューな!」
そうお礼を言われると、キタローは真っ赤な顔で首を振ると、

(白石の方が試合でずっぱりで疲れてるのに、俺なんかを気遣ってくれるなんて…)
やはり女神だと確信するキタローは、クーラーボックスを開けて

「疲労回復ドリンク作ってきた。」
「マジか!?キタローのドリンクうめぇからな!!本当にサンキュー!!大好き!!!」
ギュッとキタローに軽く抱きつくと、失神しそうになっている所に、

「何やってんの。」

後ろから翔真がやってきて、ぺりっとキタローと未茉を引き離す。

「ぅあれ?朝練?珍しくない?」
朝の弱い翔真が朝練なんて初めて見たと思ったら続々と男バス部員が体育館に入ってきた。

「俺決めた。北と未茉ちゃんがこんなに仲いいんなら頑張って毎日朝練来るよ。」

「はぁ・・・?」