「おう、お疲れ白石来てやったぜ!」
振り返るとBIG3がいて興奮気味の結城がパコッと未茉の頭を軽く叩き、

「お疲れ様、勝ってよかったね。」
相変わらず翔真はのんびりと優しく笑顔で未茉にポカリを差し出す。
「あ、よかったら彼女もどうぞ。」と静香にも気づき渡すと、

「お、なんやお前、未茉の子分の割にはよう気がきくやないか!ん?」
遠慮も全くなくそのポカリを受け取り、品定めするかのように静香は翔真を見上げると、

「未茉は相変わらず男にモテモテやなっ!!試合終わった途端に差し入れる男三人もっ!!なんやわりとイケメンやないかっ!紹介しぃやっ!!」

(わりと……は余計だと思う。)
結城と三上はそこがひっかかるも、

(相変わらずモテモテ……)
翔真は別の言葉にひっかかっていた。


「あははっ!紹介する!!イケメン三人っ!明徳男バスの湊と結城と三上!
あ、静香はね王子中のあたしのチームメイト!大阪から越してきたのが中2だからそれからずっと一緒にやってたんだ!」

「へぇ~」
じゃ二人は一緒に中学総体優勝した仲なのかぁ。と静香の納得の上手さにBIG3は頷く。

「うーん。悪いんやけど顔はあんまりうちのタイプじゃあらへんなぁ。うちの美貌に釣り合いそうもない。まぁ、強いて選ぶなら翔真ならええかなっ!」

(似てる・・・。
なんか図々しさと自己中さが白石そっくり。)
好きでもないのに振られた気分になる不愉快な結城と三上は静香を見て思った。