「あと10点差だよ。そろそろエース対決しとく?」
田島は未茉の前に来てドリブルを始めると、
「おう。もちろん!そのために出てきたんだろ?」
その誘いに未茉はニッと強気な笑みを浮かべた。
だが、後半残り3分での田島の投入は、未茉の体力を蝕んだ。
「さすがにきつそうだ…」
ベンチにいたキタローはiPadで撮影しながら、未茉の様子を見て心配そうに呟いた。
明らかにスタミナが衰え足が田島のスピードについていけてないからだ。
「でも止められるのは、白石しかいないんだ。」
監督は申し訳なさそうに頷くも、彼女を信じた。
(大成の監督…可愛らしい人だな…)
勝てるだろうと高をくくってる新米斎藤は、隣のベンチの監督を見ながらそわそわし始め、
「ギラッ…」
そんな邪な念をキャッチしたキタローが、斎藤を睨みだすと、
「ヒィッ!!!すみません!呪わないでぇ!!昨日の合コンも失敗して、中々出会いもなくて女性を見るとつい…!!!」
恐ろしい視線に気づき、ひれ伏す・・・。



