「久し振り。鈴木沙穂さん。」
コートに入った瞬間、田島は鈴木に挨拶した。
「余裕のラスト3分入りね。」
「まあ、1分でもよかったかもしれない。サービス。」
「ーー!」
ムッとする鈴木の反応を楽しむかのようにフッと笑った。
「明徳のニューエース御披露目劇場もそろそろ終盤。行くよ沙穂。止めてみな」
スローインから鈴木の前原へのパスを簡単にカットインし、
「!!」
直ぐ様スピードドリブルで前原を抜き去ると、倒れてしまうも、もちろん笛はならない。
背はそこまで高くはないが体つきもがっちりしてるからか、コートに響くような強いドリブルとそのスピードは人をぶっ飛ばすぼどだ。
「スゴっ!!」
未茉は一瞬ビビるもすぐに田島の後を追うが、
(ーー早い!追い付けないっ!!
これが東京ナンバーワンプレーヤー!!)
シュッ!
ボールに触れて三秒…田島はリングにボールを放り込んだ。
「うぉぉおっ!!田島ぁ!!」
「やっぱりーやっぱり!!大成!!やっぱりー!大成!!」
ギャラリーの声援が大成の応援歌に代わり、一気に田島のワンマンプレーかと思いきや、
ーーひょい。
ハイポストへ田島からの石井のパスがよく通り、石井がようやく楽にプレーができると安定し始めて点を量産していく。
「田島はまるであんたみたいな存在よ。」
「え?」
未茉は驚いて、いい放った鈴木の方に振り向いた。
「本当に似てる。ボールを手にしたらもう止められないスピードでリングまで走り抜ける所。」
(味方にいると本当にすがりたくなる程の安心感。
ーーでも敵になると一気にチームプレーを壊すあの破壊力。そしてスピードとパワーは田島の方が少し上だ…。)



