「てかこの誰も寄せ付けない雰囲気どうにかしろ。」
つられて赤面するも結城が隣で肘つき、口をひきつらせながら言うと三上も、
「付き合ってないのにこれを顔色ひとつ変えずにできる翔真も凄いが、それを全く意識せずに受け入れる白石も何者なのかと思う……」
「いや、なぁーんも考えてないんだと思うよ。男とかそういうの意識したことないんじゃね?」
「白石モテるのに、ただただ鈍いのか、興味ないのか。」
どっちだろうなぁ?と色々詮索する二人の横では、
「やった!あった…」
タイミングばっちりに曲を終わらせ、ホッと胸を撫で下ろす未茉は翔真と顔を見合わせて嬉しそう微笑み合うと、
「-ー白石さんっ!」
いい雰囲気すぎる二人を見るに見かねた椎名がやってきて、
「あの…よかったら不安ならピアノ演奏するから一緒にやろうか?私弾くよ。」
「うん!ぜひ…」と言いかけると、「だったらみんなでやろうぜ。なっ。」と翔真が声をかけるとみんなが「「おっ、おー」」と戸惑いながらも返事した。
「お前ってバスケ以外も凄いな。」
結城が翔真に感心したようにコソッと言うと、
「あぁ、毎日毎日帰り道とか昼休みに未茉ちゃん俺の隣で指揮振り続けるから覚えちゃって…」
「いや、そうじゃねぇよ・・!!!」
「??」
鈍いのは、白石だけじゃないな。と呆れる結城だった・・・
その日を境に一年二組の生徒達に限っては未茉と翔真に思いを寄せるものはいても、誰も太刀打ちできまい、と告白するものはいなくなった。
「……」
ただ一人、未茉を鋭い視線で睨む椎名を覗いては。



