1年ぐらい前だったかな。

近所のカフェで
沙也香に出会った。

沙也香はそこでバイトしてた。

まさか瑠璃の知り合いだと
思わなかったし
向こうもオレが兄だとは
知らなかった。

付き合ってと言われて
軽く付き合い始めた。

笑顔がかわいかったし、
仕事ぶりも印象が良かった。

オレの悪いクセだ。

とりあえず付き合う。

すぐ別れる。



何度かメールして
すぐわかった。

オレの好みじゃない。

オレは瑠璃みたいなのを
探してたんだ。

ずっと…




あの時、服を脱いで
オレにせまってきた沙也香を
なだめて椅子にすわらせた。

そして沙也香を描いた。

そのうち沙也香は
落ち着いてきた。

そして泣いた。

「あたしじゃダメなのぉ?」

「…ごめん。別れよう」