「ねぇ山田くんってなんかすっごい秘密ありそうじゃない?」

「そう?」


1年生の時から仲がいい高坂雫(こうさかしずく)。

なかなか勘がするどいなと思いながらも適当に答えた。

というか、未来からきたなんて信じるはずないし、わたしだってまだ信じてない。


「絶対なんかあるって。あ、みてこっちみてる」


視線を天使くんが座ってるほうに向けると確かにこっちをじっとみている。

実際、あの一件からわたしと天使くんはいっさい喋っていない。

わたしてきにはあっちから話しかけてくれるのを待ってるんだけど。