紘毅くんと同じベッドで寝た日からもう半年以上経った今、ようやく慣れたくらいだ。

触れられるのにはまだまだ慣れず、ドキドキしっぱなしである。



「これだけで照れてるなんてかわいいなぁ?」
「……か、かわ…!?」

「おはよう詩織。
いつも朝早くからありがとな」

「……っ」


ゆっくりと私の体を抱きかかえながら上体を起こした紘毅くんは、私の頭をポンポンしながらそう言った。

ズルい、そんなの…もう怒れないじゃないか。
今の穏やかな微笑みは反則である。



「もお…トーストの準備してくる!」
「じゃあ俺は顔でも洗ってくるか」


最後にまた私の頭をポンとした後、先に立ち上がったのは紘毅くんで。

彼の背中に向かって一度だけ舌を出した後、キッチンへと向かった。