17時になり、坂野先輩と一緒にバイトを終える。
外に出るとすでに暗くなり始めていた。

そんな中でやってきたのは、昨日に行ったショッピングモールが近くにある大きな駅だった。


駅前で紘毅くんが綺麗な女性といたところを目撃したのだ。


「こっちだよ」

けれど坂野先輩が指さしたのは、駅前の広場とは逆の反対側の出口で。

歩くこと10分。
やってきたのは小さなイタリアンのお店だった。


中はお客さんが15人ほどしか入れない小さな店だったけれど、中は私たちを入れてほぼ満員状態。


「いい場所でしょ?ここ。
何気に俺のお気に入り」

「はい。すごく落ち着きます…」


照明は少し暗めで、上品で落ち着いた内装になっていた。