「アパート、マンション‥団地、うーん」


いずれにせよ一人暮らしが嫌であることが正直なところ。

この家から離れたくない…なんて、単なるわがままに過ぎない。


もしかしたら紘毅くんもどのタイミングで“家を出ろ”と言うか悩んでいるかもしれない。

それなら言われる前に出ていきたい。


けれど何となく、何となく紘毅くんはそんなこと言わない気がする。

むしろ祖父母と同じで心配してくれそうだ。
まるで親のように私に接してくるのだから。


だからやっぱりギリギリにいおうか。
まだ今は黙っておいた方がいい気がする。

全て決まってから言った方が逆にスムーズにいきそうだ。