会長候補はSweets☆王子!?

 しかしながら、神様は何も答えてくれません。
 多分、真夜中しか現れてくれないのでしょう。幽霊と似たようなものなのかな? 違うかな?


「真希ちゃん真希ちゃん、それってさー、考えようによっては、池永隼人が『恋のキューピッド』ってことにならない?」

「なななな……! あんな強引で意地悪な人が、キューピッドさんなワケないでしょ!! キューピッドさんに失礼だよ」

 あたしは、涼香ちゃんの神をも恐れぬ失言をたしなめました。

「そう~? でも、結果としてあなたと林君の仲が急接近したんだから、池永隼人は恋をとりもってくれた恩人ってことじゃん。
 ちょっとくらい感謝してやりなってばー」

「何よ、それ。池永隼人なんて、あたしは大嫌いですっ!!」


 ぷんぷん!! あたしは生まれて初めて、他人様のことを呼び捨てにしていました。


「俺が何だってー?」


 はっ!? あたしは我が耳を疑いました。教室の窓からあたし達の席を覗き込んでいたのは、他でもないあの強引俺様男子・池永隼人(君)だったのですから!!