会長候補はSweets☆王子!?

「林君かあー。彼って、ウチの学園始まって以来の超天才児らしよ。
 知ってた?」

 ああああああ、何ということでしょう。
 涼香ちゃんはあたしのメールのお相手が、林浩光君だという事実まで既に突き止めてしまってます!
 
(林君に迷惑が掛かっちゃうよ……)

 思いっ切りシュンとなってしまいます。


「ってゆーかさ、馴れ初めって何だったの?」

「な、なれそっめって///」


 もう隠し切れないので、涼香ちゃんには昨日の一部始終……池永君との図書室でのすったもんだ(?)と、そこを助けてくれた林君のエピソードを脚色なし・控えめに話しました。


「すっごーい! まるで、少女マンガかケータイ小説の王道パターンみたいな、普通だったら有り得ないシチュエーションだよね!」

「だから、そんないいもんじゃないよー」


 あたしはすっかり困り果ててしまいました。

 光のネットワークよりも高速度通信の涼香ちゃんの噂話に加え、他ならぬ池永君にしっかりと弱みを握られてしまっている以上、あたしには手も足も出ません。

 本当に、こういう時には『神様』に頼りたくなってしまいます。

(神様、どうしてこんな悲劇があたしの身に起こるんですか……?)