会長候補はSweets☆王子!?

「すみません。ありがとう」

 若いお母さんは、会釈して席に座りました。
 
 ふわふわのくまさんがプリントされた、ピンクのベビー服を着て、赤ちゃんはすやすやと眠っています。
 まだ生え揃ってない頭のてっぺんの産毛が、とっても柔らかそう。

 ちっちゃな子やワンちゃん、猫さんだったら、あたしも人見知りしないで目と目を合わせることが出来ます。


 少し混んで来たみたいなので、あたしは路線図が描いてあるドアの側まで身体を寄せて、しっかりと手すりを掴もう……としたものの、チビっ子のかなしさ。


(届かないよ~ぐすん)

 仕方なしに、アルミ製のポールに捕まって、動く車内でバランスを取ろうとします。

 ギュウギュウの列車内で、いやがおうにも押し合いへし合い。
 やっぱし、アドルフォさんの申し出をお受けした方が良かったのかな?

 そんなことをぼんやりと考えてると



(ひゃっ!? な、何?)

 むぎゅううう~っと、あたしの背後で物凄くイヤーな感じがしました。

 ま、ま、まさか……!?

 間違いありません。今、誰かがあたしの、お、お、おしりを触ってるー!?
 恐怖と戸惑いで、あたしは身動きが取れなくなりました。