会長候補はSweets☆王子!?

「ゆるせねーっすよ! パイセン!! 犯人たちに殴り込みかけましょう!
『北龍』の全勢力合わせて、爆弾ヤローどもに173倍返しにしてやりましょうよ!!」


 173倍返し……具体的な数値を出されると、かなり説得力があって怒りが感じられる。
 これも『数字をはっきりと明確にすることが大切』だという、姫子さんの教えの賜物だろうか? 違うか。 


「まあ、落ち着け。潤。
 まだ犯人の正体も何も分かっちゃいないんだ。それに、連中の本当の狙いはきっとあの政治家のセンセだろ。
 園のみんなは多分偶然巻き込まれただけさ」

(偶然巻き込まれただけ。だとしたら、それは尚更許せねえな!)


「ちっくしょー!! バイクで北九州市全域……門司区から八幡西区まで、市中引き回しの刑にしてやりてえ!!」

 オートバイのペダルに足が届かねえちびっ子・宇野潤は、そう言って歯を食いしばる。怒りと悔しさで、いつもはマンチカンの赤ちゃんみてえな可愛い顔が、ニホンカワウソくらい獰猛に見えた。


「だがな、もし犯人が分かったら……俺も容赦しねえよ」

『北龍』第13代目総長・梶山静也は、この時【鬼神(きしん)】のような迫力を全身からみなぎらせていた。

 
 普段、姫子さんと一緒に、園のボランティアで木工工作を教えている時とはまるで別人だ。


「俺も……その時は参加させてもらうぜ」

 愛用のギターで、犯人のドタマかち割りてえ気分だ!!