「ねえねえ、この名前なんて読むのかな?かたよせわたる?」

「さあ?そうじゃない?」

「同じクラスだ。」

「じゃあ、そのうち分かるでしょ。そろそろ体育館行こっか。入学式始まるよ!」

「うん…」
その名前が、体育館に向かいながらも、ずっと頭の中を回ってる。なぜ、その時その名前が気になったのか、惹かれたのかあの時は分からなかったけど、私がその名前を気になったのは、今思えば当たり前だったんだと思う。