バス停近くの坂道まできた。
「ここまで来たら、もう間に合うか…な?!」
そう言い終わろうとした瞬間|《とき》坂道にあった石につまづいて、派手に転倒した…。そのうえその転|《こ》けた瞬間を、自分よりだいぶ年下であろう、小学生くらいの男の子に見られ声をかけられる始末…。
「大丈夫ですか?!」

「ありがとう!!ごめんね!大丈夫!!」
と早口で言いつつ、恥ずかしくて、顔が熱くなるのを感じながら、私はまた走り出した。