呪われた旅館

__同時刻、旅館1階。

大川 Side

慧「うお、なんだこれ」
照「マジで開かねぇな」

玄関の戸は本当に開かなかった。
鍵はかかっていないのに、力を込めてもびくともしない。

愁「だから言っただろ、開かないんだって」
すみれ「なんでだろう」
大輝「いざという時はこのガラス割って外に出るしかないな」

玄関の戸に付いた窓は擦りガラスになっていて外は見えない。
でも騒がしい様子もないから、何か事件が起こったというわけではないんだろう。
奇妙なのはきっとこの旅館だ。
小さい旅館で階段は1か所しかないのに、1階に降りてくるまで誰も見かけなかったなんておかしすぎる。そんなのは偶然だと思いたくて、私たちは物音のしない旅館内を探索することにした。

慧「でも、電気が普通についてるのはよかったね」
大輝「うん。暗かったら山田とか絶対廊下歩けないだろうし」