「マジ!?2回目のデートも約束してきたの?やるじゃん!」

「うん、春臣くんがお菓子好きなら今度はカフェ巡りでもする?って」

「しかも春臣さんから!?すごいすごい」



秋華は興奮気味に私の手を握ってブンブン振る。



「秋華、痛いよ!」

「ごめん興奮すると馬鹿力発揮するの」

「知ってるけど今のは痛かった……」

「あはは、ごめん」



強い力と遠心力と手が取れそうになった。

でも全力で喜んでくれる秋華を見たら怒る気が失せる。



「デートの日程は決まったの?」

「来週の日曜日です」

「オッケー、メイク講座開くからうちに来な」

「姐さん……!」



やっぱり秋華はかっこいい。

姉御肌で面倒見もよくて美人で、私にはもったいないくらい良い友達。

ありのままの私を肯定してくれる秋華と一緒にいたら、もしかしたら本当に進展するかもなんて考えちゃう。

でも、あまり期待するのはやめておこう。

だって裏切られた時が怖いから。

元カレにフラれた時みたいな、あんなみじめな想いはもうしたくない。