ちょっとなし崩しのようだが、一樹と悠はデートすることになった。

 

 駅前のデパートで、悠に似合う靴を買った一樹。

 可愛いワンピースに似合うパンプスを買ってくれた。

 背の高い悠は、パンプスを履くと大きく見えて、目立ってしまう。


「あの子モデルさん? 」

「素敵な人」

「隣の彼も素敵ね」

「いいな~」


 すれ違う人が羨ましがっている。


「あの…ちょっと恥ずかしいと思われ…。自分は、こう悠の慣れてないので…」

「気にするなよ。みんな自由だから」
 

 楽しそうに返事をする一樹だが、悠はちょっと複雑そうな顔をしている。



 
 お昼はレストラン街で食事して。

 美味しいパスタを2人で食べて。

 その後はゆっくりといろんな場所を見て回った。


 悠にとっては初めての経験で、何もかも驚くことが多かった。



 

 あっと言う間に時間が過ぎて、夕方になった。


 一樹は食材を買いこんで帰宅する事にした。

 悠も着替えが乾いているので、取りに行く為一樹と一緒に戻る事にした。