ちょっとゆっくりお風呂に入って、悠が出て来ると着替えが用意してあった。

 真新しい女性の下着一式に悠はびっくりした。


(所長とは同棲しているの…)

 京香の言った言葉を思い出した悠。

「もしかして…京香さんの下着? 」

 悠が身に着けていた可愛いタイプの下着とは違い、ちょっとセクシーなレッド系の下着に、悠は戸惑った。

「こんな色、着たことないし…。でも、下着洗濯に出しちゃったし…着るしかないと思われ…」

 ブツブツと言いながら、悠は用意された下着を身に着けてみた。

 サイズは何故かぴったりで、思ったより悠が身に着けるとセクシーな下着もなんとなく可愛く見える。

 キャミソールはブルー系で、レースがついた可愛いデザイン。

 そして用意された服は、ピンク系の可愛いワンピース。


 スカート丈は膝上で、悠の綺麗な細い足が魅力的に見える。


「このワンピースは…京香さんの趣味とは思えないけど…」

 京香の普段来ている服は、派手なデザインでピッチリしたブラウスやスカートで、ワンピースを着てもピッチリしたタイプのものを着ている。

 悠が着ているワンピースは、ふんわりしたスカートで可愛いデザインで袖もふんわりしている。

 京香が着るような好みではない感じだ。


 俺の家のは何でもあるって、一樹は言ったが、ここまで揃っているとこの家には女性も一緒に住んでいると思えて仕方がない。

 そんなことを考えながら、悠はちょっと恥ずかしそうにリビングに戻って来た。


「おっ、戻ってきたか」

 と、悠を見た一樹はじっと悠を見つめた。

 あまりにも見られることに、悠は恥ずかしくて俯いてしまった。

「…すみません。…似合わないものを着てしまって…」
  
 小さな声で悠が言った。

「…あんまり、じろじろ見ないで下さい。…恥ずかしいと思われ…困るので…」


 頬を赤くして悠が言った。