ごく普通のどこにでもある街並みが並んでいる金奈市(こんなし)。

 駅前はオフェスビルも立ち並び都会を感じさせるが、ちょっと中に入ると、静かな住宅地が並んでいたり、田畑が広がるちょっと田舎を感じさせる雰囲気もある。


 スーパーやコンビニなどは、ちょと歩くと建っているので暮らすには最適のところである。


 
 そんな金奈市のオフィスビルの一角に、ちょっとイカツイ顔をした俺様タイプの弁護士がいる。

 宗田一樹(そうだ・かずき)現在32歳の独身。

 188cmの長身でスラッとしている一樹は、モデルのようにセンスも良く、街を歩くと誰もが振り向いて行く。

 2年前までアメリカにいたが、日本に帰国して個人事務所を構えた。


 始まりの時は1人で、3ヶ月ほどした時にアメリカで一緒に仕事をしていた仲間が帰国してきた事から事務員として雇い始めた。

 
 半年して仕事も増えてきたことから、事務員を増員して、弁護士も1人雇う事にした。


 仕事の依頼の波はあり、少ない時もあったが今では軌道に乗り年収1億近くは稼げる事務所になった。

 特に事務所を拡大する気はなく、引き受ける案件、引くけない案件を区別して顧客を大切にしている。

 主に企業弁護士を引き受け、民事に関しての事件は引き受けるようにしている。

 
 一樹自身もここまで稼げる弁護士なれるとは、思っていなかったようだ。