ウソッ、だから廊下を歩いたり学校に向かったりするときにたくさんの視線を感じたの?



ただの自意識過剰かと思ってたんだけど……。



まさか、本当に見られていたなんて。



だ、大丈夫かな? 私、なにか変なことしてないよね!?



「本当に気づいてなかったんだね。あんなに周りからうわさされてたから、とっくに気づいてるんだと思ってたよ!」



「……あ、あはは」



私はもう苦笑することしかできない。



はぁ、なんで私がそんなに注目されるんだろう。



メイクもしていないから目立たないはずなのに。



私が暗い気持ちになっていると、真凛が腕を引いてきた。



「何?真凛」



「ねぇ見て!あれって成海くんじゃない!? っていうか、絶対そうだよ!今日もめっちゃかっこいい〜」



彼女の視線を追うと、そこには五人くらいの男子の集団があって、その中にひときわかっこいい人が一人いて。