ねぇ、こんなに彼のことを気にかけちゃうなんて……。



私、彼にもっと近づきたいと思っている。



もっと、彼とおしゃべりがしたい。



もっと、彼のことが知りたい。



もっと、一緒にいたい。



もっと、一緒にいてほしい。



もっと、私に笑顔を見せてほしい。



もっと、もっとって私、どんどん欲張りになってる……!



どうしよう、彼のことがいつも以上にキラキラとまぶしく見えちゃう。



ダメ、ダメだよ。



今は勉強に集中しなきゃ。



きっと、最近男子と関わっていないから免疫がなくなっちゃっているんだ。



しかも、相手は学年一イケメンな人なんだから。



私じゃなくても、キラキラと彼が輝いて見えるに決まっているよね!?



これは絶対、恋にはならないから!



外を見ると、花壇には紫色のライラックが甘い香りを漂わせながら美しく咲き誇っていた。



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