「おぉ〜、美味しそう!」



「ふふ、ありがとう」



彼の瞳が私のドーナツを見てキラキラ輝いているのかと思ったら、自然と笑みがこぼれた。



今回のドーナツは生地がプレーンとチョコの二種類あって。



上にスプレーチョコやアラザンで色とりどりに可愛く飾られている。



「美味しい!」



彼がパクッと一口かじると、おおげさなほどに美味しいと言ってくれて。



彼のこの笑顔が最高にかっこいいんだよね……。



彼と放課後毎日会っているけれど、毎日かっこいいなぁなんて見惚れてしまう。



彼のこんな笑顔、だれにも見せたくないなぁって。



クラスでも、きっと彼はこんな笑顔をみんなに見せているんだろうけれど、私が独占したいなぁなんて思っちゃったりもして。



無理に決まってるのにね。



だって、同じクラスでもないし、今こうやって二人で過ごせているのだって、本当は奇跡なんだから。