私、どうしたいんだろう……。



「おっはよ〜!桃音。あれ、なんか元気ない?」



「真凛……っ」



私は真凛が来てくれたことに心の底から安心していた。



たぶん、今は客観的な意見を聞いた方がいいと思ったから。



私は真凛の手をつかんでなにも言わずに教室を出た。



「え?なに?ちょっと〜っ!」



真凛は私に連れ去られるわけがわからずに混乱しているのか、ずっとなにかを口走っていた。



人気のなさそうな屋上へと続く階段まで来ると、私はつかんでいた真凛の服をパッと離した。



「……ごめんね。シワになっちゃったかな?」



「まぁ、シワくらいべつにいいけど……なにかあったの?」



私の暗い声を聞いて、真凛は穏やかな声で私に尋ねてくれた。



真凛は元気はつらつとしていて、一見一人で突っ走っていくような子に見えるけれど、実は周りの人のことをとてもよく見ている。