「明日からはゆゆちゃんも一緒なんだね。ゆゆちゃんの分もスイーツ作らなきゃ……」



「桃音が嫌なら断るよ?」



「えっ……でも、ゆゆちゃんに悪いし大丈夫だよ!」



ゆゆちゃんとは正々堂々戦いたいから。



私が桃舞くんに断るように言ってしまったら、私が卑怯者になっちゃうでしょ?



「そう……」



なのになぜか私がそう言ったら、桃舞くんは悲しそうな顔をしたように見えて。



私なにか桃舞くんを傷つけるようなことを言ってしまった……?



考えても思い当たる節がなくて、私は不安を抱えつつも今日の勉強会は終わった。



家に着いて、しばらくしたらスマホに電話がきて。



「もしもし?」



「突然ごめんね、ゆゆです」



「えっ、ゆゆちゃん!? なんで私のスマホに電話がかけられたの?」



「桃音ちゃんと去年同じクラスだった子に聞いたから。勝手にごめんね」



「どうしたの?なにかあったの?」