「えぇ〜っ!私ちゃんと勉強するからっ。お願い〜っ!」



「じゃあ、桃舞くんがいいって言うなら……」



私がそう言った瞬間、ぱぁっと顔が笑顔になって。



うらやましいなぁって思ってしまった。



こんな笑顔を見せられたら、だれだってキュンとしちゃうよね、桃舞くんだって……。



「はぁ、べつにいいけど、邪魔はしないでね」



あれ!? なんか桃舞くん、全然キュンとしてないみたいなんだけれど……?



ため息をついていたよね!?



ゆゆちゃんの笑顔を見ていなかったのかな……?



まぁ、それならそれでいいけれど!



だって、私が目の前にいるのにゆゆちゃんにキュンとしている桃舞くんを見るのは辛いよ……!



「じゃあ、北沢さんは明日からね。気が変わったら来なくていいし、連絡もしなくていいからね。それじゃ」



たんたんと告げると、私ににこっと微笑みかけてくれた。