「ちなみに私は北沢 ゆゆ!ゆゆって呼んでね〜っ」



「う、うん」



明るくフレンドリーな人なんだなぁ。



私とは正反対な感じがする……。



もし、桃舞くんが明るくて元気いっぱいな子が好みだったらどうしよう……!



私はどちらかと言えば大人しいし、人見知りだし、暗い過去もあるし。



でも、ゆゆちゃんには負けたくない。



ゆゆちゃんに桃舞くんは渡したくないよ……!



「桃音ちゃんって呼んでいい?」



「うん。私もゆゆちゃんって呼ぶね〜」



心なしかゆゆちゃんの顔も怖いような。



ゆゆちゃんは桃舞くんが好きなんだよね。
 


きっと私がゆゆちゃんに嫉妬するように、ゆゆちゃんは私に嫉妬している。



だからゆゆちゃんの気持ちだってわかる。



好きな人を他の人に取られたくないって。



好きな人のすべてを独り占めしたいって。



好きな人に振り向いてほしいって。