こんな暗い過去があったら、いくら心優しい成海くんだって、なんて声をかけていいのかわからなくなるに決まっている。
そして、私と距離を置きたくなるに決まっているんだから。
だから、だから、成海くんは私の心をもう溶かそうとしないでよ。
氷で凍った私の心は、成海くんの優しすぎるあたたかさで溶けかけてしまっているから。
今ならまだ大丈夫だから。
私はまだ男子をだれも信じずにいられる。
成海くんのことだって、今私の元から成海くんがいなくなってくれれば、きっと綺麗な思い出のまま心の奥底にしまっておける。
だからお願い……もう、私の心の中に入ってこないで。
「……そっか。姫内さんはずっと怖かったんだね」
「……え?なんで、辛かったけれど怖かったなんて一言も言って……」
「違くて。辛かったのはその岩崎くんの本音を聞いてしまったときで、俺が言ったのは男子と姫内さんが関わらない理由のこと。姫内さんは怖いんだよ、男子を好きになってまた裏切られるのが」
そして、私と距離を置きたくなるに決まっているんだから。
だから、だから、成海くんは私の心をもう溶かそうとしないでよ。
氷で凍った私の心は、成海くんの優しすぎるあたたかさで溶けかけてしまっているから。
今ならまだ大丈夫だから。
私はまだ男子をだれも信じずにいられる。
成海くんのことだって、今私の元から成海くんがいなくなってくれれば、きっと綺麗な思い出のまま心の奥底にしまっておける。
だからお願い……もう、私の心の中に入ってこないで。
「……そっか。姫内さんはずっと怖かったんだね」
「……え?なんで、辛かったけれど怖かったなんて一言も言って……」
「違くて。辛かったのはその岩崎くんの本音を聞いてしまったときで、俺が言ったのは男子と姫内さんが関わらない理由のこと。姫内さんは怖いんだよ、男子を好きになってまた裏切られるのが」


