「な、なんで!? 絶対にこんなチャンス二度と来ないよ？ハイスペックイケメンが彼氏なんて最高だよ！断ったら絶対に後で後悔するよー！岩崎　拓真くんが彼氏なんてだれにでも自慢できちゃうのに！」



「……」



詩音はなにがなんでも私と岩崎くんをくっつけたいみたいだった。



たしかに一瞬見た顔は、整っているように見えたけれどべつに私は顔なんて、そんなに興味がないんだけどなぁ。



それに彼氏がいるからといって、自慢しようとも私は思わないし。



でも詩音が次々と岩崎くんの良さについて力説してくるから、私も本当に断ってしまって良いのか少しだけ考えようと思った。



まだ告白とも決まったわけでもないのにね。



でも、裏庭に呼び出される理由には告白以外にないと思っている私もいて。



なぜなら、もう数えきれないほど告白のために呼び出されていたから。



ほかに学校内で告白スポットがないと言うのも、きっと関係しているんだろうけれど。



でも、裏庭は裏というだけあって太陽の光が当たりづらいから結構寒くて。