私の役に立ちたいなんて、そんなふうに思ってくれてたの?



同じクラスでもなく、とくになにかの関わりがあったわけでもないこの私の役に立ちたいって。



そんなの……。



「嬉しすぎるよ」



「そう言ってもらえて俺も嬉しいよ。姫内さんって、結構わかりやすいよね。最初しゃべったときは暗いオーラが出てたけど、意識して暗いオーラを出していたんじゃない?」



……っ。ときどき成海くんがなにを考えているのかわからないときがあったけれど、私の表情とか言葉づかいなどを観察していたのかもしれないなぁ。



前から感が鋭そうだなぁとは思っていたけれど、まさか私があえて暗いオーラを出していたことにまで気づかれていたなんて……。



ここまでバレているなら、隠し通すことなんてできないよね。



それに今まで勉強をたくさん教えてもらっているし、成海くんにはたくさん感謝しているからウソを突き通すのも辛いし。



私は、成海くんの目を見てゆっくりと話し出した。



辛くて苦しくてまるで、ブラックコーヒーとビターチョコを混ぜたみたいな私の初恋の話を。



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