「ねぇねぇ、これ見て!昨日、デート用のワンピースを買ったんだけどね!」
「わぁ〜、めっちゃ可愛い!淡いピンク色が春らしくて素敵〜っ!」
「私も来週デートなの!お願い!私にもデート用の服選んで〜」
朝からデート用のお洋服の話題で盛り上がる教室。
四月の春らしいあたたかな日。今日も私のクラスは恋話をワイワイと話している。
私はそんな楽しそうにおしゃべりしている集団を横目で眺めつつ、静かに指定の革バッグから本を取り出した。
高校二年生になって、もうすぐ一ヶ月が経とうとしていた。
クラス替えをしてからまだ一ヶ月なのに、彼女たちのコミュニケーション能力が高いのか、まるで去年も同じクラスだったかのように笑い合っている。
私も新しく同じクラスになった子とも、少しずつ仲良くなれているし、学校にはとっても楽しく通えていると思う。
でも、私はみんなが今話しているような恋話にはなかなか入っていくことができない。
というか、入っていこうとさえしていない。
「わぁ〜、めっちゃ可愛い!淡いピンク色が春らしくて素敵〜っ!」
「私も来週デートなの!お願い!私にもデート用の服選んで〜」
朝からデート用のお洋服の話題で盛り上がる教室。
四月の春らしいあたたかな日。今日も私のクラスは恋話をワイワイと話している。
私はそんな楽しそうにおしゃべりしている集団を横目で眺めつつ、静かに指定の革バッグから本を取り出した。
高校二年生になって、もうすぐ一ヶ月が経とうとしていた。
クラス替えをしてからまだ一ヶ月なのに、彼女たちのコミュニケーション能力が高いのか、まるで去年も同じクラスだったかのように笑い合っている。
私も新しく同じクラスになった子とも、少しずつ仲良くなれているし、学校にはとっても楽しく通えていると思う。
でも、私はみんなが今話しているような恋話にはなかなか入っていくことができない。
というか、入っていこうとさえしていない。