実際、遥琉が今まで手を出してきた女の子たちはみんな綺麗で可愛い子たちばかりで。

私とその子たちを比べればどう見ても違うってことぐらいわかってる。

遥琉と住む世界が変わってしまったことも自分がキラキラしていないってことも自覚はあるけど、他人からそれを言われてしまうのは別だ。

私でも、そりゃ少しは傷つく。

それに、遥琉と何かあるのかとか疑われたくもないし。

幼なじみってだけでそういうことで散々いやな思いしてきたんだ。

また同じ思いなんて絶対したくないもん。

っていうか、女子に自分の荷物を持たせる男子って、みんななんとも思わないわけ?最低じゃん。

顔がよかったらそう言うのどうでもいいのかな。

「ねぇ、こんなことしたら、遥琉の株下がるんじゃないの」

「株?なにそれ。そんなものあげようなんて思ったことないけど」

昇降口で上履きに履き替えながら聞けば、向かいで靴を履き替えてる遥琉が爽やか笑顔の仮面でそう言った。