「てかなにそのカッコー」
遥琉が顔を背けながらそう言った。
「え、なに!ダメだった?!」
浴衣姿にダメ出しされるのか、と身構える。
「……すげーダメ」
「うっ……」
なんだよ、あげたり落としたり。
さっきちょっとキュンとしてあげたのに。
「どーすんの他の男が海風のこと襲ったら」
いや、そんな物好きいないと思うけど。
遥琉の言い方はわかりにくいけど、いつもよりちゃんと可愛くなれてるってことなのかな?
「襲ったらって……彼氏なんだからその時は助けてよ」
「ヤダ。自業自得じゃん」
「えーサイテーか」
「……嘘に決まってんじゃん。瞬時に半殺しだわ」
「……っ、物騒かよ。でも遥琉、いまだに喧嘩弱そうだよね」
昔からどちらかと言うと泣かされて帰ってくるタイプだったもん。
「はぁー?!……ムカついたからもう俺が海風のこと襲ってあげる」
「ちょ、まじでそう言うこと外で平然と言わないでくれるかな?!」
冗談でもバカなんじゃないかと思う。
だれか聞いてたらどうすんのよ。
耳まで熱くなる。
いつもなら髪の毛で隠せるのに、今日は全部結っているからそれができない。



