「可愛いね、遥琉。今、生意気だけど」
「海風のこと守れる男の子になろうって頑張ったんでしょ？それからはもう陽子ちゃんと探偵ごっこよ」
「探偵ごっこって……。子供を自分たちの遊びに使わないでよ〜」
「いいじゃない！！最近、遥琉くんが海風をご飯に連れてったのだって、あ」
「え……なんでママがそのこと知ってるの」
私と遥琉しか知らないはずの話を自分の親の口から聞かされて、ママをじーっとみる。
「あ、いや、それはだって、ほら、探偵ですから！」
「意味わかんない……」
「フッ、ここだけの話、遥琉くん、詩音くんに聞いてた見たいよ？海風をご飯に連れて行きたいけどどこがいいかって」
「えっ、そうだったんだ……」
まさか、ママからその話を聞かされるとは。
顔が熱くなる。
「これ以上しゃべりすぎちゃうと流石に怒られちゃうわね！お口チャック！」
ママはそう言いながら「はい、できた！」と私の髪を可愛く完成させた。
