こっちをまっすぐ見る海風の顔が見る見るうちに赤くなって、バッと顔を晒される。

……なんだよそれ、煽ってんのか。

「顔真っ赤」

「だって遥琉が変なこというからっ」

「変なことなにも言ってないけど。ただ、ふたりきりだっていっただけじゃん。あ、もしかして海風、やらしいこと考えたんだ?」

そうやって意地悪を言えば、さらに顔を赤くして。

まぁ、俺なんかずっとやらしいことしか考えていないんですけどね。

海風の余裕のない表情が、可愛くてたまらなくて、ついついいじめてしまう。

「すぐそういうこと言わないでよ……」

「なんで?付き合ってるんだから考えるじゃん」

「なんでって……恥ずかしくないわけ?」

ため息まじりで呆れたようにそう聞かれても、その赤く染まった顔だとなんの説得力もない。

「恥ずかしいより触りたいのほうが上」

「……バカ」