「えっと、その、無事に……お付き合いすることになりまし、た」
やっぱり自分でそういうこと報告するのってすごく恥ずかしい。
しかも、伊月さんには一応告白?されたわけだし……。
「あそう、よかったね〜」
軽く棒読みだけど、その声に優しさも感じた。
「はい。伊月さんが機会を作ってくれたおかげです。……あの、ありがとうございました」
自然とお礼の言葉が出てくる。
「ちょっとやめてよ〜俺すごいダサいやつみたいになるからさ〜気になってる子にアピールしようとしたのが裏目に出たんだよ?」
そんなことを言うけれど、伊月さんはなんだかんだ私が1番いい選択をするために誘導してくれた、そんな気がする。
伊月さんにそんなつもりがなかったとしても、無意識にそういう優しさが示せちゃう人なんだってわかる。
あんまり認めたくないけど。



